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シリア弾圧 死者450人超 心理戦、ホムス狙い撃ち

(以下引用)
■30年前「ハマの虐殺」…恐怖あおる

【ダマスカス=大内清】シリアの反体制派の拠点がある西部ホムスに対するアサド政権軍の砲撃は開始から1週間の10日も続き、人権団体などの情報を総合 すると、これまでに市民ら450人以上が死亡したもようだ。政権側は今回の攻撃を反政府活動の鎮圧につなげる考えだが、反体制派武装組織「自由シリア軍」 は抵抗を続けており、止まらぬ流血に国際社会はいらだちを強めている。

◆アレッポは死者28人

北部アレッポでは10日、治安機関の施設を狙った2回の爆発で28人が死亡、235人が負傷した。国営テレビは「テロリストの犯行」と主張している。

ホムスへの砲撃は3日夜に始まった。4日には国連安全保障理事会でロシアと中国が対シリア決議案に拒否権を行使、政権側はその後、攻撃を強化した。安保 理での否決が市民の大量殺害に“お墨付き”を与えた格好で、国連の潘基文事務総長も「(否決は)シリア政府が国民への『戦争』を強化するのを助長した」と 糾弾したほどだった。

昨年3月に南部ダルアーで発生した反政府デモが全国に拡大する中、第3の都市ホムスで、政権側が弾圧を集中させているのはなぜか。同国では昨夏以降、軍 からの離反が相次ぎ、多くが近隣のレバノンやトルコ、ヨルダンに脱出。ホムスはレバノン国境に近く、そうした将兵の出入国拠点となってきたとされる。

またホムスは、首都ダマスカスとアレッポを結ぶ街道上の要衝にある。政権側には、ホムスを徹底鎮圧して国民に恐怖心を植え付けるとともに、他の都市の反体制派の活動にも打撃を与える狙いがありそうだ。

◆「父親のまねに躍起」

一方、特定の都市を集中攻撃する方法は、ハフェズ・アサド前大統領が1982年、イスラム武装勢力が蜂起した中部ハマで1万人以上といわれる市民を殺害し反体制派押さえ込みに成功した事件を想起させる。

前大統領の政治顧問だったジョージ・ジャッブール氏は、現大統領のバッシャール氏について「就任当初は父親との差別化を図ろうとしていたが、危機が深まるにつれて、カリスマ的な父親をまねようと躍起になっているようだ」と語る。

3日は、30年前の「ハマの虐殺」が始まった日にあたる。偶然にせよ、政権指導部に、前大統領にならい、ホムス攻撃を自らの権力維持につなげる意図があるのは明らかだ。

だが当時と違い、補給路が断たれた街で女性や子供らが次々と犠牲となる無差別攻撃の様子は、インターネットへの動画投稿などで外部に伝えられている。流 血をリアルタイムで目撃する国際社会の圧力がさらに強まるのは必至だ。攻撃が長期化すれば、何らかの介入を招き、アサド政権が窮地に陥る可能性もある。

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